49話 村上博幸『大きな目標!』

まもなく今年最後のG1「競輪祭」!

もし、村上(博幸/86期・京都)と三谷(竜生/101期・奈良)が、また一緒に決勝乗っかったらど~すんのかな?

ウエッヘッヘッへッヘッ

いや~見てみてえ…

村上博幸村上博幸

寛仁牌は40歳になる村上博幸(86期・京都)が優勝。

昔なら40代で特別競輪を優勝するなんてえらく大変なことだったけど、今はそれほどの違和感感じなくなってきてるよな。

競輪に限らずだけど、今の40代って昔の30代。
30代の奴らは20代って風によく感じるもん。
外見も体力もさ。

昔は選手のピークって20代後半からせいぜい30代前半なんて考えられていたけど、ひょっとしたらもう30代後半くらいまで伸びってちゃてるのかもしんねえな。

同時に今回改めて思ったけど、今の選手は、どんどんオール自在化してるなってこと。

特に追い込み選手なんて、縦の脚も備えてなきゃ戦えねえって風になって来てるしさ。

競輪って、これからまだまだ変化していくんだろうな。

ところでお前らはさ、近い将来、競輪選手や競走形態はどんな風に進化しているって考える?

あるいはさ、「こんな風に進化してくれたら」みたいな希望でもいいから、ちょっと聞かせろや…

村上選手の優勝に関しては、同級生の活躍なので正直嬉しく思います!
若い頃は負けていられないという気持ちが強過ぎて素直には喜べていなかったかもしれませんが…へへへ。

それにしてもお互い長く選手生活を過ごしてくると、それぞれ怪我に苦しめられたり調子を崩す事が出てきます。
そういう期間を過ごして再び輝きを取り戻すのは大変な事です。

当然、上のステージになればなるほど。
とにかく年齢を言い訳にしないで僕もまだまだ頑張ります!

競走形態についてですが、今後は「250走路ケイリン」も始まる予定です。
業界としては益々と競技性が高い競輪にしていきたいのかな?
と感じさせられます。

その中で生き抜くためには、高いレベルでのスピードと持久力というのは必須だと思います。
横の動きがどんどん制限されたルールの中では縦脚勝負にならざるを得ません。

ですが、他の公営競技の中で唯一、人間と人間がラインという形で協力し合いながら競う人情味溢れるところが競輪の一番の魅力ですから、スピードとパワーだけで競う競輪だけにはなって欲しくないですし、そう思うファンの方が多いと思います。

さて、未来の競輪。
どうなっていくんですかね…

オレも、スピードとパワーだけで競う競技は、もはや競輪じゃなく別のものと思ってるクチなんだけどな…
脚質、能力、頭のレベル…
様々な違いを持った人間同士が、それでもメンバー構成や展開で皆が勝負を競えるってところが競輪の特殊性であるとともに最高におもしれえ部分だったと思うんだ…
 

まずは、寬仁親王杯、同期の村上博幸が優勝したのはとても嬉しかったですし、とてもいい刺激になりました。
心からお祝いしたいと思います。

この先の競輪競走、形態ですが、今のルールを考えると、先頭誘導員のペースがそこそこに上がって、それからの競走になるので、長い距離を高いスピードで走れる選手が有効になってくると思います。

先行選手に限らず、追い込み選手も縦を踏める脚を作っていかないと、どんどんとレベルが上がってきている中で、取り残されていってしまうと思います。(本音を言えば、ハンデが欲しいくらいです、、、笑)

そうならないために、新人、ベテラン問わずトレーニングは勿論、自転車のことも勉強して追求して行かなきゃいけないと思います。
ギヤ規制や誘導員のペース、ルールの改正とまだまだいろいろなことの改革が必要だと思います。

車券を買ってくださるお客様のことを考え、よりわかりやすく、より面白い競輪になっていって欲しいと思います。

オレは、昔の選手で良かったよ。
今の時代にやってたらとてもじゃねえけど…
少なくとも頻繁に麻雀はできなくなるな! 

未来の競輪場は、どんな感じになってるのかなぁ…

わたしの夢は、選手達の走る姿をナマで観るために多くのお客様が老若男女つめかける場所になっていること♥♡♥♡

ゲッハッハッハッハッ
無理だろ…

いや~もう11月!
この世…
じゃなくて、今年の終わりにまたリーチがかかっちまったな。

ところでさ、人生の終わりにそろそろリーチをかけはじめている我々選手OBなんだけど、毎年11月1日は「ピン!ピン!ピン!」の日ってことで自動的に飲み会をやるってことに、いつの日からかなっちゃってんのよ。

んな訳で、今年もまた西武園クラブOB・59期、横山明男がやっている、武蔵関の居酒屋「だるまさん」に行って来たんだ。
(今、本人は仕込みだけで、店は母親に似て男前の息子たちや、突然変異だったのかすっげえ美人に育った娘たちでやってるらしいんだけどさ)

こう言っちゃなんだけど、明男の店は1号店が田無にあるんだけど、知っている人にはメチャクチャ有名で知らないヤツは全く知らないっちゅう世界的にも評価されてる隠れた名店なんだ。

ミシュランなんて所詮は「三つ星」レベルだろ。
けど、こっちは例えA級3班の最終日「チャレンジ一般戦」競走得点60点ってクラスでさえ「七つ星」っちゅう世界なんだから食い物だってレベルが違うのさ。

総入れ歯のジイさんバアさん!
若いにもかかわらず悪いことばっかして同じく歯がボロボロっちゅう兄さんさんねえさんたちよ!
明男の店で白モツ注文してみな!

食えんだよ!
驚くことに!

今月いっぱいだけど、西武園の飯田義広(44期・OB)の紹介で来たって声かけたら料金オール10パーセント増しで大サービスらしいからバカはどんどんレッツゴー!
声さえかけなきゃ正規料金で大丈夫らしいけどさグへへ!

さて、でさ飲み会の方はというとOBと関係者、無関係者、合わせて30人くらい集まってたみたいで誰かが死んでお通夜って時みたく賑やかで楽しかったよ。
ほとんど年寄りゆえ昔話、思い出話に花が咲くでしょ。
そんな訳で、まさにお通夜。

で、お通夜とくりゃ次は葬式。
何気にオレがさ、寬仁牌の時の中川誠一郎(85期・熊本)を話題にしたのよ。
瞬間、大いに盛り下がって今度は一気に葬式だ。

「バカヤロ!あんのヤロ~!
番手回ると言いながら、これから打鐘って時に、並走になっただけで横に触れもしねえで黙って下がって『ハイ!それま~でよ!』だろ…
せめてもう一回追い上げるマネをするなり、捲りに行くふりをするなりなにがしかの演技をしてくれねえと、中川から買った客はみんなただのバカで終わりじゃねえか!」

…ってオレが言ったら、後輩の46期「21世紀のタコ焼き」広田邦靖がさ…

「なに素人みてえなこと言ってんのよ、ろくに風呂にも入らず黒コゲのタコ焼きみてえになってるおっさんが!
マークって宣言しちまった人間が、道中マーク外して、その後、捲りなんぞ打ったら、それこそ競輪の仁義に反するでしょうよ。

んなもん、逃げ屋に対しての裏切り行為以外の何物でもねえ。

捲る脚が残ってんならなんで最後まで競らねえんだ、なんでもう一回追い上げて来ねえんだよってことになるし、自分が捲るチャンス掴むためにオレをペースメーカーとして利用したのかってことになっちまうから、あの時の中川は下げた瞬間、仮に脚が余っていたとしたって、もうああいう形で追走する以外手なんてねえじゃん。
そもそも立ち回る競走が苦手な選手なんだろうしよ。

そもそも選手ならみんなわかってることだべや。
中川が下げた瞬間、ああもう何にもできずこのまんまだなって…

関さんもよ、あんまり客の方を長くやりすぎたんで選手の走り方ってえの忘れちまったんじゃねえの」

そしたら、それを横で聞いてた桜井(久昭/28期・OB)さんが…

「広田!
オレは関の言い分はわかるぞ!
仁義は仁義として、それもオレにはわかるが、やっぱり特別競輪の決勝。
特になんてことのないレースって訳でもないだろう。

理由はどうあれ下げた選手が、だからもう何もできねえ、しちゃいけねえってことには、オレはそもそも反対だ。
もし、まだ脚が残っているのなら、もちろん追い上げるのが理想だが、状況によっては捲りを打つのも良し!

ラインが重いってのは確かにその通り。

だけど勝負の場では、道中例え何があろうと、その段階で己の勝利のための最善手を尽くすべきというのがオレの考え。
そしてそれがお客に対しての責任だとも思うんだ。

ただな、オレももちろんあのレースは見てるが、中川は動ける脚は残ってなかったろうなって風には思ってるんだ。

お客さんには、『競りもしねえで下げたんだから脚なんて完全に残ってるだろう』って見えたかもしれねえが、脚質ってのは上品な言い方するとえらくデリケートなもの。
普段、横はやらねえ、苦手ってタイプのやつにとっちゃ、ただ並走しているってだけでも普段と違う脚を使っちまうし、それで下げて、また態勢立て直す、捲る勢い作るってのはなかなかできるもんじゃねえ。

最初から『逃げる』、『捲る』って構えでタイミング計りながら周回重ねるのと、普段やりなれてねえマークって形で回るのとじゃ脚のロスが微妙に違うんだ。

まっ、お客さんには、横が苦手な先行選手にはそういうこともあるもんだって風に理解をお願いするしかねえんだろうけどな。

とにかく寬仁牌でああいう走りになった中川も、そのあと久留米で完全Vが出来ちゃう中川も、どっちも本当の中川なんだ」

…とまあこんな形で葬式が終わると、今度は焼却場…
じゃなくて火葬場。

今年、後一歩で火葬場まで運ばれそうになった佐藤幸男(28期・OB)さんが突然大声で、

「バカヤロ~桜井!
こういう楽しい酒の場で、そういう面倒くせ~演説垂れてんじゃねえ!

お~い、恩田(繁雄/41期・OB)!
お前も、関や広田と同じヘアスタイルしてるんだから3人でダンゴ三兄弟踊りでもしてもう一回盛り上げろ!

ところで、今日はなんであたりがストリップやりにこねえんだコンチクショ~!!!」…

そ~だ、間違えた!

その後は、火葬場じゃなくて独壇場だったんだ…

おじいちゃんたちの飲み会…
行かなくってホント良かった~♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪

※今回、多少話を盛っております。

セカンドレーサー12話『選手も女も大変なのよ♡♥』

アホぬかせ!
なにが「選手も女も大変だ」だ‼︎
オレの方が、よっぽど大変だってえの!

今月はボートでやられ!
台風で寝ぐらを飛ばされ!

寬仁牌では、それなりの印を背負い、かつオレはもちろん買っていなかった中川誠一郎(85期・熊本)が自らの意志で勝手に吹き飛び、打鐘と同時に買ってた客をあっさりあの世に導くっつう見事なレースを見せられたりさ…

とにかく大変だったんだ‼︎

 

今の選手は、たしかに大変かもな。

オレたちの頃に比べると安い労賃で、かつ深夜労働と早朝労働の追加だろ。

特にミッドナイトの開催なんて、どんどん増えまくったもんな。

そのうち24時間、どっかしらで開催!…なんてことになったりしてなヘッヘッヘッ。

もちろんSS級も含めた選手総動員体制でよグッヒッヒッ。

だけど、そうなると現場の職員も大変は大変だな。
もちろん、オレ達だって一日中、金奪い取られまくるんだから知ったこっちゃねえんだけどさグッヘッヘッ!

うっひゃ~⁉︎
もし、そうなっちゃったらたしかにちょっと大変かも~(汗汗汗)

でも、お客様のためですもの!
あたしは朝帰りになってもへっちゃらです\\\\٩( ‘ω’ )و ////

…と言いつつ…

競輪ファンのみなさ~ん!

ホントにそんなふうになっちゃわないように昼間の開催、ぜひぜひ足を運んでくださいませね~♥♡♥♡

24時間ってのは、ちょいと大げさかもしれねえが客の側からするとミッドナイトってのはやっぱありがてえわな。
でよ、こうやってニーズがあんのなら、9車立てでのS級戦はもちろん、G1、G3なんかも思い切ってやってくんねえかなって思うのよ。
夜の7時くらいから夜中の1時くらいでさ。

う~ん…たしかに夜中にゆっくり記念競輪が見られるっていうのは「車券が一番」ってお客さんには嬉しいかもしんないね。
でもさ、スター選手の走りは、やっぱりナマで見てもらいたいってのもあるじゃん…

アホ!
競輪の客なんて、映像さえ拝めりゃそれで十分!
現場に来てても、バンクじゃなくモニターで見てるってヤツは結構多いんだ。
展開もわかりやすいしな。

でもさ~、迫力だったり一体感を感じてもらうにはさ~…

お前な~
そんなもん感じたって1円にもなんねえだろ!
客の関心は金の事のみ!
試しに「車券発売は無し」、「入場料は、それなりの額を取る」って形で開催してみな。
たとえグランプリでも、きっとミッドナイトと同様、スタンドは思い切り静まり返ってるはずだぜ。

そうかなあ…?
あたしは違うと思うけどなあ…
もしお客さんがホントにお金にしか関心ないとしたら、そもそも競輪場なんて来ないと思うんだけど…

なんで?

だって結局はさ、ほとんどのお客さんはお金失って帰るわけでしょ…
それをわかってて、わざわざお金を捨てるためだけにせっせと通ってくるの?
やっぱり真の目的はレースを見て楽しむことで…

あ~あ~あ~
とうとう言っちゃったな…!
客引きやってる側の方が、それを言ったらおしまいだろ!
かわいそうに、お前はもうクビだなグッヘッヘッ!

そうかしら?
タバコの箱にだって「害があります」って、ちゃんと書いてあるみたいじゃん♪~♫♥♡

さて、出だしの話の続きで恐縮なんだけどさ…

それにしても中川ってのは全くもって大した男だよな!

ひょっとしたらあいつって、本当は「横」や「捌き」にえらく長けてる男なんじゃねえの?

でさ、それをわざと隠してんだよ。
きっと。

だってさ、仮にも特別競輪の決勝戦。
しかも、わざわざ番手宣言までしてああいうレース見せたんだぜ。

よほどの根性の持ち主か、もしくは何かしらの考えがあって…てんでもなけりゃできんだろうよ、普通。

実際、結果としてさ、客だけでなく地球上の全選手たちにも、

「中川って選手は、たとえG1決勝で、新聞によっては自分に本命がつけられ、相当な数のバカな客から自分に金を張られたレースで、かつ敢闘精神欠如の判定を下されるリスクがあったとしても、アレが出来ちゃう凄い男だ!」

って風に、改めて、かつ完全に思わせることが出来た訳じゃん。

で、そう思わせといて、この先、例えばグランプリみたいなレースでイン粘りとか、飛びつき、追い上げなんて繰り出してみな。

うまくすりゃ一発で決まるぜ!

つまりさ、ヤツは「縦」の脚が超一流ゆえ普段はそれでも十分勝てるって事で、「横」は本当の大一番って時の為に秘密兵器として取っておこうとしてんのよ。

ほんで、今回の寬仁牌は、それをさらに決定的なものにするために使った、と…

って風にオレは思ってんだよね。
だってよ、そんな風にでも考えないと、あんな走り、車券買ってる方には理解できんだろうよ。

んな訳で、今年のGP!

優勝は中川!

ってことで、ハイおしまい!

あ~あ~あ~
とうとう言っちゃた…
選手を紹介する側の方が、そういうイヤミ言っちゃったら、も~おしまいね!
かわいそ~に!
センセェはもうクビだね!
フフフ♥♡

って風にさ、このあいだ競輪場に来ていたコイケって客がわめき散らしてたんだよね(汗汗汗)!
オレじゃなくて(汗汗汗汗)!
まっ、オレ個人の感想としては、トップクラスの選手は例えたった1つのレースであっても負け方ってのは問われるんじゃねえのって思うくらい。
災害直後の特別競輪でもあった訳だしさ…
中川だってもういい歳なのに地元の大震災後、それでも一生懸命頑張ってタイトルも三つまで積み重ねた凄え男なんだからよ!
ところで、事情は違うけど同じく大変な思いをしたであろう三谷竜生(101期・奈良)の戦いぶりは見ていて実に気持ちがよかったな!

フフフ…
やっぱりセンセェだって、お客さまの関心の一番は、お金よりもレースそのものなんだってふうに思ってんじゃん♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪
それにしても競輪選手ってホントに大変なんだな…
あんなふうに色々言われちゃたり…
今度、白岩さんに会ったら少し優しくしてあげよ=(^.^)=