はい、みなさま
きょ~は、年にいちどの「せ~なる日」
(「聖」ですからね!)
A面はロマンチックとかけはなれた内容でホントにごめんなさい
さあ、気をとりなおして、こっから本番!
はい、じゃスタート~~~!!!!
はあ~あ…
今年もまた
「♫きっとキミは、こな~い~ぃ~い~ぃ~~~~♪」
ってクリスマスだったなあ…
カックッ…
■賑やかではないクリスマス
な〜んちゃって、クリスマスったって、オレにはそもそも何の関係もないからね…
オレの親(母親)はそっち関係の人(プロテスタントの一派)だったから、幼い頃は一応「大切な日」みたいな教育はうけたよ。
イースター(復活祭/ゆでタマゴを食う日)とかさ…
でも、オレは信者にゃなってねえし…
あとさ、そういう家だったからクリスマスってもんに関して、世間の人の感覚とはちょっと違ってる部分もあるからね。
世間じゃ、きっとロマンチックだったり、楽しかったりって日でしょ?
こ、このハゲ~~~!
な、な、なんで
せ~なる夜に
こんなウソはっぴゃく…!
あたしは、今でもクリスマスは
おうちで家族みんなと…
ぶえ~~~ん…
でもさ、でもさ、でもさ
来年こそ、あたしも
ちょっぴり、そ~ゆ~ことし…
うぎゃお~~~っっっ
とにかく
せけんのオンナが
ねたまし~~~~!!!!!!!!!
ドッハッハッ!
ごめん、ごめん!
ほんの冗談。
ちなみに、オレの幼少期、我が家でのクリスマスってのは、
おふくろのこういった信念によって構成されてたんだ…
「クリスマスはお祭り騒ぎをする日ではない!」
「救い主の誕生を祝い感謝する日!」
そもそも世間じゃ、ケーキ食ってパーティやるのは24日でしょ?
でも、オレん家は25日。
小さい時
「なんで?」
って聞いたら
「24日はイブ!イエス様のお誕生は25日!」
要は24日が通夜、25日が葬式ってことね。
ひどい例えだけど…
で、25日の夜はご馳走が並ぶんだけど、その前に
「イエス様がどうたらこうたら…」
みてえな話をちょっと聞かされて
「ア~メン…」
どんちゃん騒ぎのパーティとはかけ離れた、ロ~ソク立てての地味~なお祝い。
ひでえ時には讃美歌まで出ちゃうんだから…
幼かった頃の話とはいえ
「やだったな~、も~…!」
サンタさんからのプレゼントは、もちろん嬉しかったけどね。
■キリスト教徒はめんどくせえ
ちなみに、小学校の低学年までは強制的に毎週教会学校行かされてたけど、イヤでイヤでその後は拒否。
教会が隣町だったせいで、メンバーは全部よその小学校の、しかもオール女子。
今なら、そういうシュチュエーションなら喜んで参加するけど小学生だった当時はねえ…
あとさ、一方的すぎんのよ。
おふくろの言うことが。
「この世のものすべて…
人間は神様がおつくりになった…」
(じゃ何、浅井康太(90期•三重)も神がおつくりになったわけ?)
(オレの頭がはげたのも神のご意志なわけね?)
これも、小学生だったある日かな。
学校で「人間は猿から進化」って話を聞いて、勇んで家帰っておふくろに言ったら、なんとまあ…
「学校の先生が間違ってる」
しかも、その後説教までされちゃったよ。
「そういうこと言う子には、今夜ご飯食べさせないよ!」
って…
それからさ、
「偶像を崇めてはならぬ」
ってやつ…
「神は唯一無二の存在で、他のものは違う」
あのさ~、それってちょっと心狭すぎねえかって思っちまうんだ。
い~じゃねえの、なに信じたって。
(穴からしか買わねえってヤツもいるんだから…)
他人に迷惑かけたり不幸にしたりしなきゃい~だけの話でしょ。
(予想屋さんのこと、悪く言うつもりはないんだけどさ…)
な訳で、オレは一切近づかないの。
そういった頑固なものに…
■老化は洗脳より強し
とはいえね、幼少期の洗脳ってのはやっぱ怖いからね。
教会からも洗礼からも、無事逃げ切ったオレだけどさ。
読みやしないのに、聖書はずっと持ってたし、主の祈り
「天にまします我らの父よ…」
ってやつだけど、ず~と暗唱できてたもん。
(それほど長いもんでもないんだけど)
でもさ、老化ってのはやっぱすごいパワーがあるよ。
今はきれ~さっぱり覚えてねえから。
「我らの父よ…」
のあとは、もう忘れちゃった。
松本雅彦(56期•OB)さんが何期だったか忘れられるくらいだしさ…
【主の祈り】
天にまします我らの父よ
願わくば御名をあがめさせたまえ
御国を来たらせたまえ
御心の天になるごとく地にもなさせたまえ
我らの日用の糧を今日も与えたまえ
我らに罪を犯すものを我らがゆるすごとく
我らの罪をもゆるしたまえ
我らを試みにあわせず悪より救いだしたまえ
国と力と栄えとは限りなく汝のものなればなり
アーメン
「あっそっ、はいはい…」
オレのいないところで、ど~ぞお好きに。
センセェ…
い~トシして
よく、そ~ゆ~こと言えるね…
そりゃあたしも少しは、すごいお母さまですねって思うけど(笑)
あとさ、そんな家庭の息子さんが、よくもまああんなマンガ描くようにさ…?
だから、神のお導きなんでしょ?
結局、聖書の言葉より、選手のコメントの方が
オレの心には響いた…
ってことかな(笑)
■競輪やってたことはずっと内緒
たしかに品行方正?な生き方をモットーとするような家庭の出だから、『ギャンブルレーサー 』でデビューすることになった時は結構悩まされたよ。
うちのおふくろも世間の厄介なタイプの人々同様
「ギャンブルなんて大罪」
って価値観の人。
だから、競輪マンガでデビューしたなんてことは一切内緒にしてたんだけど、親戚の人に気づかれて告げ口食らっちゃって…
(このエピソードは以前、話したことがあったかな?重複してたらゴメンね)
仕方ねえから、こうやってごまかしたの
「競輪なんて、やったこともなければ全然知りもしないんだけど、出版社の人に描くよう命じられちゃって…」
「だから、今、必死になって勉強しながら描いてんだ…」
うまくごまかせたんだけど、しばらくしたら今度はおふくろの知り合いって人が…
「息子さんには注意したほうがいいよ。あれは昨日今日競輪に手を染めたって人間に描けるシロモノじゃないから」
ときたもんだ。
(悪いけど、昨日今日に手を染めた人間だったよ。名誉?のために言っとくけど)
そん時のオレの言い訳。
「自分の息子と他人の言う事、どっちを信用すんだよ」
「じゃ、逆に聞くけど、オレが競輪に行くって姿、一度でも見たことあんの?」
(本当は「職安」行くとかウソこいて毎日行ってたんだけどね、デビュー前…)
で、結局その後、たぶん10年以上かな?
それで通したよ。
キリスト教徒ってのは本当めんどくせえんだ。
後年、バラした時、結果的には何も言われなかったけどね。
あきれられたけど…
オレん家のこと知ってる古い友達は、これ読んだらきっと笑ってるな…
■『ギャンブルレーサー 』と牧師さん
そうそう、最後にズッコケエピソード。
今年、父親が亡くなったんだけど、葬式は斎場使ってんのに、なんとキリスト教式でやるときたもんだ。
で、式を仕切るのが牧師さんなんだけど、まだ結構お若い女性の方だったんで、ちょっとビックリ。
(還暦のオレからしたらだよ)
でね、オレがめちゃくちゃ緊張したのが、おふくろが牧師さんに
「息子です」
って、紹介した時。
そうでなくても、相手はキリスト教、やっべえなあ…
と思ったの。
ヘタにマンガ家やってたなんて話になろうものなら、当然次は
「どんな作品を?」
って、なるでしょ。
でもさ、驚くべき反応されちゃった。
「え~っ、この方が、話に聞いてた息子さん⁉︎」
「あの『ギャンブルレーサー 』を描いていた本人?」
オレは、瞬間
「???…」
「夫が読んでたんですよ!」
「帰って話したら喜ぶわ~!」
これ、一般の方じゃなくて牧師さん、しかも女性のだよ…
愕然としたね。
大昔に一度、牧師さんって方から編集部にお手紙いただいた記憶はあるんだけど、それにしてもさ…
(否定的系じゃなく好意的系の)
「キリスト教徒って、いつからこんなに心が広くなったんだ…?」
け~りんも、今はそれだけ市民権をえられたってことかもですね
でも、牧師さんみたいな方が、センセェのあんなもの知ってるなんてオドロキ…
オレも本当にビックリしたよ
今は、競輪やってたってこと隠さなくてもいい時代になってきたってことだね
恋人にしたい女の子の1番人気が
競輪好きな子
なんて時代が、いつかきたらいいな…
あたりちゃんが、オレくらいの歳になった頃ならわかんねえんじゃね(笑)
それじゃ、まにあわない…
【追記】
今回も、また長話になっちゃったけど、今ふと思ったんだ。
うちのおふくろ見てるとキリスト教徒は本当に心が狭いと感じるんだけど、たしかイエスさんの教えってのはこんな感じのものでもあった気がすんの。
「罪びとにこそ救いあれ」
「罪深き者のために祈れ」
「汝に災いをなす者のために祈れ」
これってある意味、博愛主義的教えじゃない。
ってことはさ、一方的価値観を押し付けようとしてたウチのおふくろこそが、真っ先に教えに背いてたんじゃねえのかなって(笑)
はい!
というわけで、本日が今年最後の更新となります
1年間ありがとうございました
でも、でも
でも~~~~
1月1日、れ~によって『年頭あいさつ』の番外編を更新よて~となっております!
おたのしみに~~!!!