SR59話Ｂ面『多数と少数』

 

■伊豆に遠足

あたりちゃんも、あいかわらずよく言うよなあ。

「弥彦はいかがでしたか？」

なんて、このブログ制作中の今現在、始まってもいないのに…（笑）

というわけで、今回も競輪とはまったく関係ない話題で。

先日、友人のグループに混ぜてもらって伊豆に行ったのよ。
一泊ながら総勢8名ってこともあって、とっても楽しく過ごせたんだ。

ただね、行楽メニューの中にひとつだけオレがとっても苦手なもの（事）があったの。

それで、お仲間さんにちょっと迷惑かけちゃったって話…

皆さんと一緒に色々な観光場所をまわったんだけど、締めが『三島スカイウォーク』っつう場所だったのね。

オレは、そういう施設があるってことすら知らなかったんだけど、問題はとにかく高い所が超苦手ってこと。

例えば、高層のマンションやビルの中に長時間いるのも落ち着かないし、ジェットコースター、観覧車の類も味わえるのは恐怖感のみ。

飛行機なんて最たるもんで、値段の高い高級店、高級品、スーパーの値引きされてない商品も大の苦手。

そんなオレゆえ、現場が近づくにつれ心臓はドキンコ ドキンコ…

ちなみに過去、観光地とかでつり橋みたいな場所に遭遇したことは何度かあったけど、仲間と一緒だろうが小さい子供連れてた時だろうがすべて拒否。
勇気を出そうとしても一歩足を踏み入れただけで もうそれ以上先に進めなくなっちゃうんだよね。

とはいえ、今やオレも還暦を過ぎ老い先短い身の上。
そこまで命への未練、というか執着を持っても…
って風にも考えちゃってさ…

あと、せっかく皆さん楽しそうにしている中、場をしらけさせても…
ってのもあるじゃん。

んなわけで、オレもトライすることにしてみたの。

全長400メートルを往復って事なんだけど、雄大な景色なんて一切見ず…
というより、そんな余裕まったく無し。

（ひ〜っ、おっかねえ…）

（ひ〜っ、ゆれてる…）

なんとか足元だけ見て一気に進んでみたんだけど、やっぱりダメ。

50メートル行ったか行かないかくらいで結局ギブアップ…

同行の皆さんたちが楽しそうに進んでいく中、オレだけ引き返すことに…

申し訳ないなあと思いつつ、オレにとっては進めば進むほど拷問に近い感覚になっちゃてたんでさ。

やっぱ苦手なもんはどうにもなんないみたい。

■ボッチになって考えた

さて、その後は皆さんのお戻りを待ちながら1人で色々考えたね。

（8人中、リタイヤはオレ1人、見事に少数派だな…）

（だけど、もし人間がもれなく同じ思考、行動を取る習性があると滅亡するって話をどこかで聞いたこともあったし…）

（たしかに全人類1人残らずつり橋に入って、もし壊れちゃったらそうなるもんね）

（つまり、様々な事で多様な価値観、習性があるってことが人類を危機から救ってる事だよな…）

みたいな事を自己弁護的にグズグズ考えてたんだ。

（だから、少数派がいることはいいことじゃん）

って風に…

■少数派はつらいね

でもさ、最近また起きたパレスチナとイスラエルの報道を聞いていてこんな風にも思えてきちゃった。

例えば争い事って、自分の価値観をいかに多数派にして相手を少数派にするかってことがポイントでしょ？
多数派になれば、少数派の価値観を抑えちゃったり消し去っちゃうのは容易だもんね。

だけど、そう考えると少数派、多様な価値観ってのは絶対必要なはずなのに、一方で常におびえていなきゃいけない存在ってことになるんだよね。

そもそも多数側であったとしても、この世に完璧な価値観、絶対的な正義なんて存在しないはずなのにさ…

特に国家間の争いなんて大量殺戮すら正義の名のもとに行われちゃってるじゃん…

少数派や力が弱い側ってのはたまったもんじゃないよなあ…

オレの頭レベルじゃ難しいことはわからないから もうやめておくけど、こういうニュースが入ってくると、あのつり橋の上にいたときの様な不安な気持ちがまたよみがえってきて困っちゃう。